逃げ道をふさぐ計画術:失敗に小さな代償をつける
「来週から本気を出す」と決めても、その週になるとまた先延ばし。意志が弱いのではなく、目先の楽を優先してしまう「現在バイアス」という、誰にでもある心のクセです。
行動経済学には、このクセに先回りする「コミットメントデバイス」という考え方があります。達成できないと困る状況を、自分から先に作る方法です。MITのアリエリーらの研究では、締切を一つにまとめた人より、中間締切を自分で設けて宣言した人の方が成績が良くなりました。フィリピンの禁煙研究では、失敗すると預けたお金が没収される契約で成功率が上がり、効果は1年後も続きました。ただし縛りが強すぎると挫折するため、ほどよい強さが肝心です。
計画を立てる今日、目標と一緒に「破りにくくする仕掛け」も決めましょう。まず、締切を週の中に小さく分け、その予定を家族や同僚に具体的に伝えます。人に見られている状態が、ほどよい縛りになります。次に、達成できなかったときの軽い「罰」を決めます。「未達なら次の週末の楽しみを返上」など、自分が少し嫌がる程度で十分です。意志に頼るのをやめ、未来の自分が逃げにくい道を今日のうちに作っておく発想です。