「なぜ?」を自分で問う:与えられた説明を読むだけでは記憶に残らない
教科書を何度も読み返しても、テストや仕事で内容が出てこないことはありませんか。読むだけだと頭が受け身になり、自分の言葉で考える時間がないためです。
ケント州立大学のジョン・ダンロスキーらが2013年にまとめた学習法の比較研究で、「『なぜ?』と問いかける読み方」は効果のある学習法の一つとされました。実験では大学生に「お腹を空かせた男性が車に乗った」のような文を読ませ、ただ読んだ人・先に理由を教わった人・自分で「なぜこの人はそうしたのか」と問いを作った人を比べました。あとで主語だけ見せて続きを思い出してもらうと、最初の2組はおよそ37%、自問の組はおよそ72%が答えました。
教材を一段落読むたびに、「なぜそうなるのか」「なぜ別の方法ではダメなのか」を自分で書き出し、口頭か紙で答えを作ってみてください。そのあと本文や答え合わせ用のメモを見て、自分の答えがズレていないかをチェックします。うまく答えられなかった問いには目印を付けておき、翌日もう一度同じ問いを自分に出して答えてみると、問いを立てる感覚と答えの正確さの両方が育ち、思い出す力もしっかり残っていきます。