デフォルト設計:何もしないと選ばれる初期設定を仕込んでおく
「やる気が出たら勉強する」と決めても、疲れた日にはつい後回しになります。意志の強さに頼る作戦は、調子が悪い日に簡単に崩れてしまいます。
コロンビア大学のジョンソンらが2003年に行ったオンライン実験で、参加者を3グループに分け、臓器提供のアンケート画面を見せました。「提供する」に最初からチェックがある画面では82%、「提供しない」にチェックがある画面では42%が同意しました。多くは最初のまま答えました。このように人は「何もしなくてもそうなる状態=初期設定」をそのまま選ぶ傾向があり、58研究のヤヒモビッチらの分析でも平均として確かめられました。望ましい行動を初期設定にすれば、迷う日でも選ばれます。これがセルフナッジです。
身の回りに望ましい初期設定を仕込みます。スマホは邪魔な通知が来ない状態を初期にし、必要なものだけ個別に許可します。ホーム画面の目立つ位置には勉強用アプリだけを置きます。新しいタブの最初のページを学習サイトに設定します。休憩から戻ったら最初に開く教材を、前もって決めておきます。調子が悪い日でも自然に勉強が始まる状態を、まだ調子のいい日のうちに自分の手で仕込んでおきます。