始める前の儀式:短い手順をくり返すと集中に入りやすくなる
作業に取りかかろうとしても、なかなか集中モードに入れず、最初の数分をぼんやり過ごしてしまうことはありませんか。
スポーツ選手は本番前に決まった動作をくり返します。これをプレパフォーマンスルーティンと呼び、注意を目の前の課題に向ける働きがあるとされます。ウィーン大学のグレーペルらが約800人の選手を分析した研究で効果が確かめられ、運動以外を対象にした研究でも、計算や記憶の作業の前に決まった動作をした人は、しなかった人より集中力が高まり、正確さも上がりました。大事なのは手順の長さより、毎回同じ順番でくり返すことだとされています。
作業を始める前に、全部で30秒から1分ほどの短い手順を決めて、毎回同じように行ってみましょう。たとえば、同じ机に座る、鼻から息を吸って口から吐く、心の中で「集中」と唱える、これから取り組む内容を一度頭に思い描く、の4つです。席に着いたらまずこの手順をやる、と前もって自分で決めておくと、自然と始めやすくなります。手順は増やすほど効果が上がるわけではないので、短いままにして、毎回くり返すのがコツです。