内なる批評家を黙らせる:自分を名前で呼んで動揺を静める
試験前や失敗の直後、「私はなんでこうなんだろう」と内側の批判の声がぐるぐる回り続け、肝心の問題に手が付かなくなることがあります。
ミシガン大学のイーサン・クロス教授らが2014年に7つの実験で合計585人を調べたところ、頭の中で「私」ではなく自分の名前で語りかけた人ほど、発表や試験本番を「こわい場面」ではなく「腕の見せどころ」と捉え直し、引きずる気持ちも少なく済みました。モーザー教授らの2017年の脳波研究でも、参加者が自分の名前で自分に語りかけながら不快な写真を見ると、不快感の強さを示す波が1秒以内に下がる一方、力んだときの波は増えませんでした。
焦りや緊張を感じたら、心の中で自分を名前で呼び、十秒ほど話しかけてみてください。「○○、ドキドキしてるね。これはやる気のサインだ。次の一行だけ書こう」のように、責めず短く区切ります。ミスをした直後も「○○、今のは一個のミス、続きはまだある」と名前で呼びかけて切り替えます。短時間でできるので本番直前や勉強の合間の気分転換としても役立ち、気持ちが大きく揺れた瞬間に試すと効きやすいので、緊張やイライラがはっきり出た場面で取り入れてみてください。