場所法(記憶の宮殿):見慣れた道順に沿ってたくさんの用語を頭に残す
英単語や年号のような大量の項目を覚えても、机の前で反復するだけではすぐに抜け落ちてしまいがちです。よく知った道順を使って、無理なく頭に残す方法があります。
ドイツのラドバウド大学ナイメーヘン校のマーティン・ドレスラーらは、記憶術の経験がない平均24歳の男性17名に、家の見慣れた道順を頭の中で歩き、覚えたいものを各地点に順にイメージで置く場所法を、6週間で計20時間訓練しました。72個の単語を覚え20分たってから思い出す課題で、訓練前は平均約30個でしたが、訓練後は約65個と2倍以上に伸び、4か月後も同水準を保っていました。
まず自宅で毎朝たどる道順(寝室のベッド→洗面所→キッチン→玄関など)を10か所ほど選び、順序を固定します。覚えたい用語を1か所に1つずつ、動きや色を誇張したイメージで頭の中に置いていきます。たとえば英単語のappleなら、玄関の扉に真っ赤なリンゴが勢いよくぶつかる場面を思い浮かべます。想起は同じ道順を心の中でたどるだけ。翌日と1週間後にもたどり直せば記憶が安定します。