セルフハンディキャッピング:先の言い訳が実際の成績を落とす
試験や課題の前に「準備不足だから」「体調が悪いから」と自分に言い訳を先に用意する癖はセルフハンディキャッピングと呼ばれ、なぜかそのあとの手が止まりやすくなります。
アメリカの心理学者ショーン・マクレアが2008年に発表した実験があります。大学生28人に、まず難しい問題を解かせて「あまり良い成績ではなかった」と伝えました。片方のグループには「もし条件が違えばうまくいったはず」と自分に言い訳する時間を与え、もう一方には与えませんでした。そのあと同じような問題を再テストすると、言い訳の時間を与えられたグループの正答数は平均で8.2問から5.6問へ約3割落ちていました。事前に言い訳を頭に用意しておくと、実際の成績が下がるのです。
効き目のある一手は、事前に「もし言い訳が頭に浮かんだら、その場でまず5分だけ問題に取りかかる」と自分にルールを決めておくことです。そう決めておくだけで、言い訳が入り込む前に自然と手が動きます。加えて、頭に浮かんだ言い訳をその場で紙に書き出し、「これは事実か、それとも口実か」と仕分ける習慣をつけると、言い訳を無自覚に受け入れる回路が弱まっていきます。