換気と作業スピード:空気を入れ替えると1割ほど速くなる
机に向かって時間がたつほど、同じことをしていても手が遅くなることがあります。原因は疲れだけではなく、閉め切った部屋の空気かもしれません。
デンマーク工科大学のパウェル・ワルゴツキらは、実際の教室で換気の量を変え、10歳から12歳の子どもに算数や国語の課題を解かせる実験を重ねてきました。2020年のまとめによると、換気を増やして、空気のこもり具合の目印になる二酸化炭素の濃さを、閉め切った教室でよくある水準から換気のよい部屋の水準まで下げると、課題を解く速さが12%上がり、正確さも落ちませんでした。1時間かかっていた作業が、54分で片づく計算です。
二酸化炭素は人の呼吸で増えるので、ひとりで使う部屋でも同じように濃くなります。机に向かうときは、30分ごとに数分だけ窓を開ける時間を決めておきましょう。コツは2か所を同時に開けることで、空気の通り道ができて短い時間でも入れ替わります。窓が1つしかない部屋なら、部屋の扉と組み合わせても同じことができます。暑い日や寒い日は、飲み物を取りに立つついでに開けるだけでかまいません。窓を開けるのに使うのは数分で、そのあとの作業のはかどり方が変わります。