2026年08月11日

頭の中の予行演習:手順をなぞっておくと本番の出来が上がる

手順のある作業を新しく覚えるとき、実際に手を動かす回数を増やすしかない、と考えがちです。ですが、練習にあてられる時間は限られています。実は、手を動かさない練習にも効果が確かめられています。

リムリック大学のトスらは2020年、頭の中で手順を思い浮かべる練習を調べた37の研究をまとめ直しました。1994年の分析をやり直したもので、24年後でも同じ向きの結果が出ています。実際の練習に頭の中の練習を足した人は、足さなかった人より成績が高くなりました。差は、100点満点の試験で6〜7点分にあたります。効果が出た研究ほど発表されやすいという偏りを差し引いても、この差は残りました。

まず、覚えたい作業を1つ選びます。実験の手順や楽器の演奏、機器の操作、発表の段取りなど、順番がはっきりした作業が向いています。次に、最初の動作から最後まで、順番どおりに頭の中で思い浮かべます。机に向かう必要はないので、移動中や何かを待っている間など、手が空いた時間で構いません。実際の練習は続けたうえで、空いた時間に何度でも繰り返せます。ただし本番から日が空くほど効果は薄れるので、繰り返すなら本番が近い時期がおすすめです。